Unreal Editorの「拡張性」設定

主に自分用メモ。

僕は普段3台のPCを使っています。メインはMacPro、サブにBTOのPC、モバイルにMacBook Airです。このうちMacBook AirはUE4の推奨動作環境を満たしていないのですが、インストールしてみたところ軽いデータであれば扱うことはできるので使ってみることにしました。
で、早速いただきもののとあるキャラクターを取り込んで遊んでいたところ、ダイナミックシャドウが表示されません。Unreal Editorのビューにある「表示」オプションなんかをいじってみても変化ありません。念のためContent Examplesを開いて各マシンで比較したところ、MacBook Airでは影が表示されておらず、一方MacProやPCでは影はちゃんと表示されます。
「これはMacBook Airが動作環境を満たしていないからだな」と思いその旨Twitterで呟いたところ、親切な方からエディタ設定を変更すれば影が出ると教えていただきました。

その設定はツールバーの「設定」メニュー内、「エンジンの拡張機能設定」にあります。

160817_ue4_scalability

MacBook Airではここの設定がすべて「低」になっていました。ここで「シャドウ」を「中」以上にすると、MacBook Airでもダイナミックシャドウが落ちます。なるほど!


で、問題はなぜ設定が「低」になってたかということなのですが、どうやらUneral Editorは動いているハードウェアをチェックして、デフォルトの「拡張性」設定を調整しているようです。ここの上段に並んでいるボタンを押すと各項目が一括して変更されますが(「中」ボタンなら全部「中」になる、など)、「自動」を押したときの値はハードウェアによって変わります。おそらくGPUを見ているのだと思いますが、MacBook Air(GPUはIntel HD Graphics 5000 1.5GB)では「低」、MacPro(GPUはAMD FirePro D500 3GB)では「中」、BTOのPC(GPUはGTX970 4GB)では「Epic」になります。Unreal Editorを新規インストールした状態では、この「自動」ボタンを押した状態になっているようです。MacBook Airではデフォルトがぜんぶ「低」だったために、ダイナミックシャドウが表示されてなかったわけですね。そういえば表示の解像度も粗くなっていました。

ちなみにいずれもUnreal Edotorの動作環境を満たしているうちのMacProとGTX970のPCで操作感を比べると、PCではシャキっと反応するのに対し、MacProでは若干もっさりしています。まあこれは3DCGアプリケーション全般にあることなのですが、前述の「拡張性」のデフォルトがMacProは「Epic」どころか「高」ですらなく「中」に設定されているところを見ると、GPUパフォーマンスの格差は僕が思っている以上に大きいのかもしれません。