キャラクタの「揺れもの」の表現で「ジョイント(ボーン)チェーン」に対してダイナミクスを設定するという手法は、いろいろなソフトで使われています。MMDの「物理演算」とか、最近だとUnityのダイナミックボーンとかが有名ですね。
CINEMA 4Dにはジョイントチェーンに対して使えるダイナミクスが複数あるのですが、設定の手軽さから〈IKダイナミクス〉が選ばれることが多いようです。ところが! 実際に! 使ってみると! 〈IKダイナミクス〉は設定でコントロールできる「幅」がかなり狭く、どうやっても「いい感じ」に揺らすことができないケースが結構あるのです。
ジョイントチェーンを揺らす別な手段としては〈スプラインダイナミクス〉もあります。こちらは設定がやや複雑で最初のハードルは高いのですが、〈IKダイナミクス〉よりもパラメータが多く、表現の幅は格段に広くなります。ただし〈スプラインダイナミクス〉は〈ヘアモジュール〉の一部なので、CINEMA 4D Studioでしか使えません(そもそも高度なキャラクタ機能の多くはStudio限定ではありますが)。
この記事では、2つの「ジョイントチェーンのダイナミクス」を比較、検証してみたいと思います。まあ先に結論から言うと「ちゃんと揺らしたいならスプラインダイナミクスがおすすめ」です。